磁気偏差について

  デジカメ等に記録されている撮影方向(角度)には、「磁気方位」を基準とした角度と、「真方位(真北)」を基準とした角度の2種類があります。
  前者は、磁針の北を基準とした角度。後者は、地図が示す真北(北極点)を基準とした角度です(説明図参照)。
  両者は、計測地の緯度や経度によって異なり、沖縄では約5゜、本州では6~9゜、北海道では約10゜の差があります。この差を「磁気偏差」と呼びます。

  Mapget Proには、地図上で撮影方向を修正する機能があるため、Exif情報に記録されている撮影方向が、どちらを基準としたものかは大変重要です。基準が異なると、撮影方向が最大10゜程度、本来の方向からずれてしまうためです。
  そこで、地図上に撮影方向を表示するときには、「磁気方位」を基準とした角度については、磁気偏差を用いて「真方位(真北)」に変換し、基準によるズレが生じないようにしています(真方位での角度=磁気方位での角度-磁気偏差(ψ))。

  磁気偏差の値は、緯度と経度を変数とした近似式を用いて求めます。近似式は、国土地理院のホームページ等に記載されたものです。

  参考URL:https://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geomag/menu_04/index.html

  なおMapget Proでは、得られた磁気偏差を整数に丸めて使用しています。



 【磁気偏差の近似式】
ψ= a + b×φ-c×λ+d×φ^2-e×φ×λ-f×λ^2

ここに、
ψ: 磁気偏角(度)
φ= I - 37゜
λ= K - 138゜
I:   緯度(北緯) ゜
K: 経度(東経) ゜
a~f: パラメータ
a= 7+57.201/60
b= 18.75/60
c= 6.761/60
d= 0.059/60
e= 0.014/60
f= 0.579/60